DVD韓国の映画やドラマが大量に日本に入ってきたという点で「韓流」の功績は認めざるを得ないが、日本人の韓国映画・韓国ドラマに対するイメージを非常に偏ったものにしたのも確かだと思う。 「韓流スター」とやらが出演する薄っぺらいアイドル映画も韓国映画だが、まるで生態観察レポートのように男と女を冷ややかな視点で描いたこの作品も韓国映画だ。 エンターテインメント作品ではないし、韓流スター的なお行儀の良い世界観を期待する「韓流」ファンにはお勧めできないが、映画好き(特にヨーロッパ映画の好きな人)には是非一度見て欲しいと思う。 全体に流れる冷え冷えとした空気感、特にラストシーンの寒々しさは特筆ものだ。
韓流映画だという以外は、誰が出演しているのかも監督がどんな人なのかも知らない、そんな状態で観たのだが、期待以上に面白く観た(面白いと言うか、興味深いと言うか…)。ヨーロッパで評価されている監督だそうで、うん、なるほど、確かにそんな感じがする。 DVDパッケージの写真から受けた印象と、実際に映画を観終わったあとの印象が全く違った。観る前は、大人の男と女の退廃感溢れる恋愛をちょっとお洒落に撮った映画だろうと思っていたのだが、最初のカットからどことなーくアートっぽい香りが。ストーリーらしいストーリーもない(えっ?これで終わるの?という終わり方だった)。 この映画のキャッチコピーは「男って、本当ダメね――」のようだ。まさにそういう、男という生き物のダメッぷりを描いた映画。正直「女は男の未来だ」というタイトルは格好悪いなと思っていたのだけど、観終わってから考えてみると、まさにタイトル通りの作品。このタイトルから連想する男のダメっぷりそのものがテーマなのだ。 セックスにまつわる男のダメさ加減そのものがテーマなので、悪趣味とも感じられるほど露骨なセックス描写がある。そういう点も含めて、好き嫌いが真っ二つに割れそうな映画。韓流映画なんて薄っぺらな恋愛ドラマばっかりだろう、とバカにしているような人にオススメ。
本作はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、大絶賛されたという。 今までに観た韓国映画とは異質の作品である。 作品を構成するのは、酒とおしゃべりとSEX。 淡々と乾いた日常を描く中に浮び上がる、可笑しくも哀しい人間のありのままの姿。 再会した美術講師ムノと映画監督ホンジュンは、『過去を振り返る一日』を、飲んで食べて、そして脈絡の無い話をしながら過ごす。二人それぞれが、同じ女性に誘いの言葉をかけるエピソードが情けなくて可笑しい。 欲望に流されるいい加減なダメダメ男達と、そんな男を受け入れるソナ。 何処か思い当たる男女の関係に納得しながら、会話して性的関係を持っても、そこには感情の遣り取りの様なものが介入していない空虚さがある。 独特の映画技法に依るのだろうが、肩透かしを食ったような結末を含めて、居心地の悪さと物足りなさを感じてしまうのも否定出来ない。 見た目も中身も格好良さとは無縁のユ・ジテとキム・テウ。ピュアな魅力のソン・ヒョナ。出演者達の好演を堪能できる。 大胆な物語展開、感情表現過多の韓国映画が苦手な方には、お勧め。
ホン・サンス監督作品は本作で3作目です。 フランスに留学していたらしく、挿入歌や画像の構成がどことなくフランス的です。 その所為か、彼の国でも割合好評のようです。 作品に共通しているのはセックス、お喋り、焼酎のシーンが多いことです。 起承転結が曖昧で、ロードムービーのような雰囲気もあります。 何より、女性の描き方が秀逸です。 「オー、スジョン」のイ・ウンジュさん、 「気まぐれな唇」のチュ・サンミさんとイェ・ジウォンさん、 そして本作のソン・ヒョナさん然り。 皆さん激しい濡れ場にも果敢に挑戦しましたが、あまりいやらしくなく、 セックスが大切なコミュニケーションの手段として描かれています。 本作のため100キロ以上に増量してだらしない男を演じたユ・ジテさん、 無精ヒゲを伸ばし、これまたろくでなしに扮したキム・テウさんも熱演でした。 撮影を担当したキム・ヒョングさんも一流の中の一流です。 韓流の王道(?)とはズレているので苦手な方も多いでしょうが、 ホン監督作品が好評を博すあたりが、韓国映画界の懐が深いところでしょう。