DVD家庭の中心的存在であるにも拘らず孤立しがちで、周囲からの理解、支援を得ることが難しい主婦の立場。女性が抱えることの多いさまざまな問題が提示されていく。 一人の主婦アリス(シガニー)が目を離したスキに起こったある不幸な事故は、彼女に悪意を抱く人々によりあらぬ方向に展開する。 逮捕され、獄中で過酷な体験をしながらも彼女は人間として成長していく。やがて始まった裁判は、彼女が一人の人間としての自分の存在を明らかにするための戦いに変わり、ついには弁護士さえ敵に回していく。そんな中小供を失った母親テレサ(ジュリアン)が証言台に立つ、、、。 判決結果について映画の中では語られないが、アリスは家庭に戻り、自らの存在意義を問い直しつつ心新たに再出発するのである。 シガニー・ウィーバーの迫真の演技と、ジュリアン・ムーアの抑えた演技との対比が見事、お互いに主婦であるという立場での理解と友情が説得力を持って描かれており、共感できる。 ヒロイン、アリスが幼いとき祖母の臨終の床のそばで書いたというマップ・オブ・ザ・ワールドが、家庭における求心力(=アリス自身)の象徴として扱われているが、強いて言えばこのエンディングへの繋がりにやや無理がある。 とはいえ、いずれにせよ珠玉の名作と呼ぶにふさわしい佳作である。 [蛇足] メセニーのアコースティックで瑞々しいギターサウンドが映像とともに胸に迫る。 全米の女性に圧倒的支持を得たベストセラー作品の映画化とのことであるが、むしろ男性こそが観るべき、そして問題を共有すべきだろう。
アメリカで大ベストセラーになったジェーン・ハミルトンの同名原作の映画化作品です。親友の子どもを預かり、うっかりと死なせてしまったところから物語は始まります。今まで仲良かった隣人との関係の悪化や町の人たちの態度の豹変ぶりなど田舎の町という狭いコミュニティーの日常にありそうな「落とし穴」をリアルに上手に描いています。ハリウッドのありがちの過度な演出は控え主人公アリスの長所だけではなく短所までをも丁寧に描き出すことによって彼女を「聖人」にしないところにこの作品の良さがあり、物語全体に、余韻を残すような仕上がりになっています。公開当時、動物園前シネフェスタという劇場で見て、すぐにその足で、書店に原作本を購入しに行きました。映画では描かれてない部分のストーリーが知りたくて本を読みたかったのです。原作本も面白かったです。文庫ででています。決して、派手ではないですが、きっちりと丁寧に作ってあってとても好感がもてる作品です。シガニーウィーバーとジュリアンムーアがお互いを生かしつつ、どちらも女優魂が炸裂!2人とも、すごい演技を見せてくれるのもポイントです☆